高市内閣の中で、経済政策の根幹を握るのが財務大臣です。
国の予算をつくり、税金の使い道を決める――言い換えれば「日本の財布の管理者」。 政府の方針を実現できるかどうかは、財務大臣の判断と調整力にかかっています。
今回は、そんな財務大臣の役割と、高市内閣での注目ポイントをやさしく解説します。
財務大臣の仕事とは?
財務大臣の主な役割は、次の3つに集約されます。
- ① 国家予算の編成: 各省庁の要求を調整し、1年の歳入・歳出を決める
- ② 税制の設計: 所得税・法人税・消費税など、税の仕組みを見直す
- ③ 国債・財政管理: 国の借金(国債)をどう発行・返済していくかを判断する

つまり、財務大臣って「国の家計簿をつける人」みたいなイメージですか?

その通り。国の“家計簿”を管理するのが財務大臣です。
ただし違うのは、家計簿よりもはるかに複雑で、
毎年100兆円を超える規模の調整を行うという点ですね。
「予算」と「政策」をつなぐ要のポジション
財務大臣は単なるお金の管理者ではありません。 内閣の方針を実現するための“資金の配分者”でもあります。
例えば、教育支援や防衛強化、少子化対策といった施策を実行するには、 まず「予算を確保できるか」がすべての前提になります。 その判断を行うのが財務省であり、最終的に舵を取るのが財務大臣です。
高市内閣では、財務大臣に片山さつき氏が就任。 過去に財務官僚としての経験があり、財政再建と成長政策の両立に期待がかかっています。
財務省と政治の微妙な距離感
財務省は「官僚機構の中心」と呼ばれるほど影響力が強い省庁です。 そのため、首相や与党との間で「どうバランスを取るか」が常に問われます。

たしかに、「財務省が抵抗した」みたいなニュース、よく見ますね。

そう。財務省は“守りの官庁”と呼ばれるほど、無駄な支出を抑える姿勢が強いんです。
だからこそ、政治側が掲げる政策とどう折り合いをつけるかが、毎年の攻防になります。
財務大臣はその橋渡し役。 「財政の健全性」と「成長投資」の両立を目指すのが、いまの高市内閣の課題です。
“お金の流れ”を見れば政治が見える
政治を理解するうえで最もシンプルな方法は、お金の流れを見ることです。 どの分野にどれだけの予算が割かれているかを見れば、 内閣が何を重視しているのかがはっきり分かります。
たとえば防衛費の増額、子育て支援の拡充、あるいは増税議論。 どれも財務省の判断を抜きには進みません。
ニュースの背景を読む力は、「財務省が何を決めたか」を知ることから始まります。
まとめ:財務大臣は“国家の家計簿管理人”
- 財務大臣は予算・税制・財政のすべてを統括する要職
- 政治の実現には“お金の裏付け”が不可欠
- 財政再建と成長戦略のバランスを取るのが最大の使命
財務大臣は、まさに「お金を通じて政治を動かす人」。 ニュースで“財務省”や“予算案”という言葉を見たときは、 その背後にある財務大臣の判断を意識してみましょう。
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テーマ: 経済安全保障担当大臣とは? 技術と国家を守る新しい防衛線
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この記事は「高市内閣を知る」シリーズ第2回です。
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