対象期間は7月27日から31日までです。週前半は半導体・テクノロジー株への売りが指数を押し下げ、週後半は大型株を中心に急反発しました。
ただし、週末の日経平均2,494.59円高だけで日本株全体が強かったとは判断できません。日経225と東証プライムでは値下がり銘柄が多く、指数と保有株の体感が分かれた一週間でした。
確認できたのは、週末の指数上昇と騰落銘柄数の差です。この偏りが来週も続くかは、まだ分かりません。値下がり銘柄が多く、テクノロジーへの集中が続くなら、指数高だけを理由に高配当株の買い増しを急ぎません。
反対に、値上がり銘柄が増え、複数業種や好材料を持つ企業へ買いが広がるなら、市場全体の強さを再評価し、買い増し候補の確認を一段進めます。
今週のポイントは、値幅の大きさだけでなく、週の流れを変え、翌週の市場判断につながる4つの動きに絞りました。
今週の4つのポイント
- テクノロジーが、週前半の下落と週後半の反発の両方を主導しました。一部の大型株への資金集中が、指数全体を大きく動かす構造が続いています。
- 日経平均の方向と、構成銘柄の値上がり・値下がりが一致しない日が続きました。指数だけでは、保有株全体の強弱を判断できません。
- 週末の日経平均は2,494.59円高となりましたが、日経225と東証プライムでは値下がり銘柄が多数でした。急反発が、市場全体への買いを意味するとは確認できませんでした。
- 来週の判断は、値上がり銘柄数、テクノロジー以外の業種、好材料を出した企業への買いが広がるかで決まります。条件がそろえば、市場全体の強さと買い増し判断を一段進めます。
この記事の内容
まず、相場を動かしたテーマを週全体で整理します。そのあとで、各日に何が変わり、どの見方が週末まで残ったのかを追います。
今週の相場を動かした3つのトピック
テクノロジーへの集中が下げを大きくした
1つ目は、半導体・テクノロジー株の下落です。7月28日は日経平均が2,566.27円安となり、テクノロジーのマイナス寄与は2,475.50円でした。海外半導体株などの動きも市場参加者が意識する材料でしたが、日本株では指数寄与の高い大型半導体関連株の下落が、日経平均へ強く表れました。
ここで、高配当株や内需株まで同じ理由で弱かったと一括りにはできません。来週は、テクノロジーの方向だけでなく、内需・金融・資本財などへ資金が残るかを分けて確認します。
指数と構成銘柄の方向が一致しなかった
2つ目は、指数と騰落銘柄数の方向差です。29日は日経平均が930.73円安でも値上がり143銘柄が値下がり80銘柄を上回り、30日は433.24円高でも値上がり59銘柄に対して値下がり165銘柄でした。指数寄与の高い大型株が動くと、日経平均と多くの保有株の値動きが一致しないことがあります。
そのため、日経平均だけでなく、TOPIX、東証プライムの騰落銘柄数、業種別寄与を併用します。指数の向きと買いの広がりを分けることで、保有株全体の判断を急がずに済みます。
週末の急反発でも買いは全面に広がらなかった
3つ目は、週末の日経平均2,494.59円高です。FOMC後の米金利・為替、日銀会合と展望レポート、企業決算は、それぞれ市場参加者が意識した背景材料です。ただし、いずれか一つが日本株の上昇を直接生んだとは断定せず、発表後の金利・為替と日本株の反応を分けて見ます。
31日はテクノロジーの寄与が大きい一方、日経225では値上がり96銘柄、値下がり129銘柄、東証プライムでも値上がり612銘柄、値下がり922銘柄でした。急反発の持続性は、テクノロジー以外の業種と、好材料を出した個別企業へ買いが移るかで判断します。
今週の流れ
7月27日(月):週の入口では、直近市場の指数差と、引け後に確認された上方修正や配当変更を分けて見ました。指数が弱くても企業固有の材料まで同じ評価になるとは限らず、週前半は半導体・テクノロジーの動きと企業決算を別々に追う見方を残しました。
7月28日(火):日経平均は2,566.27円安となり、テクノロジーが2,475.50円押し下げました。海外半導体市場も確認対象でしたが、同時刻の反応だけで因果を決めず、日本の大型半導体関連株と値下がり141銘柄という広がりを重く見ました。
7月29日(水):FOMCを控えて海外金利や為替が意識されるなか、日経平均は930.73円安でした。一方で値上がり143銘柄が値下がり80銘柄を上回り、消費財と資本財もプラス寄与でした。指数安の裏で買われた業種があったため、次の市場では指数の反発より買いの広がりを確認する流れになりました。業種間の差は日経平均930円安、テクノロジー売りの裏で買われた業界で詳しく整理しています。
7月30日(木):FOMCの結果公表後は米金利とドル円を背景材料として確認し、日本株の実際の値動きとは分けて整理しました。日経平均は433.24円高でしたが、値上がり59銘柄、値下がり165銘柄で、テクノロジーの838.89円のプラス寄与が複数区分のマイナスを上回りました。
7月31日(金):日銀会合、展望レポート、国内統計、企業決算が重なるなか、日経平均は2,494.59円高となりました。ただし日経225と東証プライムでは値下がり銘柄が多く、週末の結論は「指数は急反発したが、買いの広がりはまだ限定的」です。この日の答え合わせは日経平均2,494円高でも値上がり96銘柄、指数と個別株の差を読むで確認できます。
株山が今週最も重く見たこと
株山が重く見たのは、週末の2,494円高より、日経225と東証プライムで値下がり銘柄が多かったことです。現在は、テクノロジーや大型株への買いが中心で、幅広い銘柄へ広がったとはまだ判断できないと見ています。指数の上昇幅だけで保有株全体を強いと決めず、騰落銘柄数と業種の広がりを同時に見る姿勢を保ちます。この状態では高配当株を一括で買い増さず、業績や配当方針が変わっていない銘柄を個別に確認します。値上がり銘柄が増え、複数業種と好材料のある企業に買いが残るなら、この見方を改めます。
高配当・長期保有ではどう見るか
指数が急反発しても値下がり銘柄が多い局面では、高配当株全体の買い増しを急ぎません。まず、業績や配当方針に変化がない保有株が、テクノロジーや大型株への資金集中によって相対的に下がったのかを個別に確認します。
日銀会合後に金利が動く場合、銀行・保険は利ざやの改善だけでなく、保有債券の評価や信用コストも分けて見ます。製造業や内需株では、受注、利益率、営業キャッシュフローが配当を支えられるかが、指数上昇より優先する確認点です。
今週気になったテーマ
骨太方針2026を日本株目線で読む
政府が示した17の戦略分野は、中長期の政策需要を考える入口になります。ただし、政策掲載と企業利益は同じではありません。今後は予算、制度、政府調達、企業受注へ進み、売上・利益・キャッシュフローにつながるかを確認します。
▶ 骨太方針2026を日本株目線で読む|17の戦略分野と投資家が見るべきポイント
南鳥島レアアース泥と国内供給網
連続揚泥の成功は、資源安全保障と国内供給網を考える具体的な材料です。一方、採取成功だけで事業化や利益を判断せず、分離・精製・製錬の実証、設備投資、採算性が次の確認点になります。
▶ 南鳥島レアアース泥の連続揚泥に成功|次は分離・精製・製錬の実証へ
来週へ持ち越す3つの材料
- 米雇用統計後の米金利とドル円が、日本の銀行・輸出・グロース株へどう表れるか。
- 日本の賃金統計で、物価と賃金の循環を裏づける動きが確認できるか。
- 日銀6月会合の議事要旨から、金利見通しを考える追加材料が出るか。
ここでは今週の見方と直接つながる材料だけを予告します。翌週の詳しい日程と日本株への接続は、日曜日の記事で整理します。
来週も確認する3つの条件
現在の見方:週末の日経平均急反発はテクノロジーや大型株への買いが中心で、日経225や東証プライムの幅広い銘柄へ買いが広がったとはまだ判断できません。この見方を維持する間は、指数高だけを理由に高配当株全体の買い増しを急がず、業績や配当方針が変わっていない保有株を個別に確認します。
見方を維持する条件
- 日経225と東証プライムで、値下がり銘柄が多い状態が続く。
- テクノロジーへのプラス寄与が、他業種を大きく上回る。
- 好材料を出した企業でも、寄り付き後に買いが残らない。
これらが続く場合は、指数の強さと構成銘柄の広がりを分け、高配当株の買い増しは企業ごとの決算確認を優先します。
見方を変える条件
- 値上がり銘柄が値下がり銘柄を上回る。
- テクノロジー以外の複数業種もプラスになる。
- 好材料を出した企業に、取引時間中も買いが残る。
条件がそろえば、日経225や東証プライムの幅広い銘柄へ買いが広がり始めたと再評価します。そのうえで、業績・配当・キャッシュフローの条件を満たす保有株や候補株について、買い増し判断を一段進めます。
まとめ
今週は、テクノロジーが週前半の下落と週後半の反発の両方を大きく動かしました。株山は、週末の上昇幅よりも、日経225と東証プライムで値下がり銘柄が多かったことを重く見ています。
指数だけなら強く見える一週間でも、高配当・長期保有では、保有株の業績や配当方針が崩れていないかを個別に確かめる場面です。来週、値上がり銘柄が増え、企業固有の好材料にも買いが残るなら、指数上昇が幅広い銘柄へ広がり始めたと再評価します。
確認に使った一次情報
- 7月28日 日経平均・構成銘柄・セクター寄与|Nikkei Indexes
- 7月30日 日経平均・構成銘柄・セクター寄与|Nikkei Indexes
- 7月31日 日経平均・構成銘柄・セクター寄与|Nikkei Indexes
- 7月31日 株式市場サマリー|日本取引所グループ
- 7月28日・29日 FOMC開催日程|Federal Reserve Board
- 7月30日・31日 金融政策決定会合・展望レポート|日本銀行
本記事は公開情報を基にした考察で、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の方針とリスク許容度に応じて行ってください。

