※本記事は、各機関の公表カレンダー・主要メディアの要点を再構成したまとめです。時刻・内容は変更の可能性があるため、取引前に必ず公式発表をご確認ください。
TL;DR(まず押さえる3ポイント)
- 米PCE(7月)が週末に登場:8/29(金)夜。FRB最重視指標で、米金利→ドル/円→日本株の順に波及。
- 国内は物価と需給データが同日集中:東京都区部CPI(8/28木)、雇用・鉱工業・小売(8/29金)。日銀スタンスの手がかり。
- 欧中の景況もチェック:独CPI速報(8/29金)、中国NBS PMI(8/31日・午前)。グローバル景気の再評価トリガーに。
今週の主なイベント(日本時間)
8/26(火)
- 23:00 米・コンファレンスボード消費者信頼感(8月)
8/28(木)
- 08:30 東京都区部CPI(8月)
- 08:50 商業動態統計(速報)(小売など)
- 21:30 米・GDP改定値(4-6月期)
8/29(金)
- 08:30 完全失業率・有効求人倍率(7月)
- 08:50 鉱工業生産(7月・速報)
- 21:30 米・PCE/コアPCE(7月)
- (夜) 独・CPI(8月速報)
8/31(日)
- 午前(日本時間) 中国・NBS製造業/非製造業PMI(8月) ※公表時刻は前後する場合あり
日本市場の見通し(NIKKEI / TOPIX / USDJPY)
① ベースシナリオ(ややポジティブ)
米コアPCEが市場予想並み〜やや下振れで米金利は低下方向。ただし円高は緩慢にとどまり、国内は東京都CPIが横ばい〜小幅鈍化なら日銀の早期追加利上げ観測は後退。
想定レンジ:日経平均 40,000±500、ドル/円 146–149。
- スタンス:内需ディフェンシブ+一部半導体装置を中心に分散。
- 注目:東京都CPI、雇用・鉱工業・小売の組み合わせで国内景況の「足元」を再確認。
② 上振れシナリオ(リスクオン継続)
- 米コアPCEが明確に鈍化 → 9月利下げ観測が強化。
- 中国PMIが50回復/上振れ → アジア景気に安堵。
- 円高が緩慢なら、半導体・高ベータ成長株が主導で戻り拡大。
③ 下振れシナリオ(ボラ拡大)
- 米コアPCEが粘着 or 東京都CPIが強め → 米金利高+日銀タカ派観測で円高進行。
- 独CPIの強さで欧州金利高が連鎖 → リスク資産全般のボラ増。
- 回避行動:電力・通信・食品などディフェンシブ&高配当へ一時シフト。
セクター別の着眼点
- 内需ディフェンシブ(電力・ガス、通信、食品):円高時の相対優位。指数の押し目で資金シェルターに。
- 輸出敏感(自動車・機械):ドル/円148±2円なら底堅いが、147円割れが続くと重さ。
- 半導体・製造装置:米金利低下×AIサイクルで基本は押し目拾い。PCE強めは短期調整リスク。
- 小売・外食:実質賃金と雇用の改善が確認できれば選好度アップ。
“イベント → 相場”のつながり早見表
- 米PCE 弱い → 米金利↓ → ドル安/円高(緩やかなら株は中立〜やや追い風、グロース優位)。
- 東京CPI 強い → 日銀警戒で円高が速い → 輸出株は重く、内需・防御へローテ。
- 独CPI 強い → 欧州金利↑ → グローバルでボラ拡大に注意。
- 中国PMI 50割れ継続 → 景気不安で素材・機械に逆風、ディフェンシブ回帰。
直近スケジュール(再掲)
- 8/28(木):東京都区部CPI(8:30)/商業動態速報(8:50)/米GDP改定(21:30)
- 8/29(金):失業率・有効求人倍率(8:30)/鉱工業生産・速報(8:50)/米PCE(21:30)/独CPI速報(夜)
- 8/31(日):中国NBS PMI(午前・日本時間、時刻前後あり)
※投資判断はご自身の責任で。必要に応じて一次情報の発表資料をご確認ください。