導入
「給料は上がっているはずなのに、生活は楽にならない…」
多くの人が感じるこの“ズレ”を映し出すのが 実質賃金 です。
この記事では、名目賃金との違いから、実生活や家計にどう影響するのかを解説します。
名目賃金と実質賃金の違い
- 名目賃金:実際に受け取る給料の金額
- 実質賃金:名目賃金を物価(CPI)で調整した数字
👉 例えば給料が前年比+2%でも、物価が+3%なら実質賃金はマイナス。
つまり「もらえるお金は増えたけど、買えるモノは減った」という状態になります。
なぜ実質賃金が重要なのか
- 家計の実感に近い
物価上昇と賃金の関係を反映するため、「生活が苦しい」という実感と一致しやすい。 - 政策判断の材料
政府や日銀は実質賃金を見ながら、景気刺激策や金融政策を検討する。 - 消費や投資に直結
実質賃金がマイナス → 消費抑制 → 企業収益悪化 → 株価下落、と連鎖することも。
実生活への影響(例)
- 食料品や光熱費が値上がりする中、給料が物価上昇に追いつかなければ、家計は圧迫される。
- 貯金や投資に回す余裕がなくなる。
- 消費が冷え込むことで、景気全体にも影響が出る。
ニュースの読み方
- 報道で「実質賃金マイナス◯%」と出たら、物価上昇率が賃金上昇を上回ったと理解できる。
- 単月の数字よりも、数ヶ月のトレンド を見ることが大切。
まとめ
- 実質賃金=給料から物価を差し引いた「生活の実感に近い賃金」
- 名目賃金が増えても、物価高なら実質賃金はマイナスに
- 家計・政策・投資すべてに関わる重要な指標