【2025年版】自民党総裁選と日経平均株価の関係性を解説!

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総裁選が日本株に与える影響を過去の事例と共に徹底解説!

自民党総裁選と日経平均株価の関係性

日本の政治が大きく動いた2024年秋、岸田文雄首相が任期満了前に辞任し、後任として石破茂氏が首相に就任しました。
しかし、その石破首相も2025年9月7日に辞任の意向を正式に表明。
これを受けて、自民党は新しいリーダーを選ぶための総裁選(フルスペック型)を2025年10月4日に実施することになっています。

今回の総裁選は、現職の石破首相が立候補せず、複数の有力候補が名乗りを上げる形で展開されており、党内外から大きな注目を集めています。特に、河野太郎氏、高市早苗氏、林芳正氏、茂木敏充氏らの名前が挙がっており、政策論争の行方が焦点です。

自民党総裁選は単なる政治イベントに留まらず、日本経済と株式市場に直結する大イベントです。与党総裁はそのまま首相に就任するため、打ち出す政策の方向性やリーダーシップの姿勢が直接的に市場へ反映されます。その結果、総裁選前後には日経平均株価が大きく動く傾向があり、投資家にとっては必ず押さえておくべき局面といえます。


過去の総裁選と株価の動向

ここでは、近年の自民党総裁選の事例を元に、選出日前後の株価変動を分析します。

小泉純一郎(2001年-2006年)

選出日: 2001年4月
日経平均株価の動き:
小泉氏が総裁に選ばれた時期、日本は長期の経済停滞期にありました。しかし、小泉氏の改革的な姿勢への期待感が市場に好意的に受け止められ、総裁選直前の株価は約12,000円から選出後には13,500円まで上昇。その後、郵政民営化などの構造改革が評価され、株価はさらに上昇を続けました。


安倍晋三(第1次、2006年-2007年)

選出日: 2006年9月
日経平均株価の動き:
小泉純一郎の後任として期待を集めた安倍晋三の第一次政権ですが、市場動向はやや慎重でした。選出直前は約15,500円で、選出後は横ばい推移。その後、北朝鮮の核実験や国内の不安定化で16,000円台を行き来しました。


福田康夫(2007年-2008年)

選出日: 2007年9月
日経平均株価の動き:
安倍氏の突然の辞任を受けた総裁選。安定感への期待はあったものの、サブプライム問題が世界経済を揺るがしており、株価は選出後も16,300円から15,500円へ下落しました。


麻生太郎(2008年-2009年)

選出日: 2008年9月
日経平均株価の動き:
就任直後にリーマン・ショックが直撃。選出後は一時12,000円台まで戻しましたが、その後9,000円台まで急落。世界経済の混乱に抗えず、株価は低迷しました。


谷垣禎一(2009年-2012年)

選出日: 2009年9月
日経平均株価の動き:
野党自民党の再建を担った時期で、市場への影響は限定的。株価は約10,000円前後で横ばい推移。世界経済の回復で2010年に11,000円程度まで回復しましたが、政権交代には至りませんでした。


安倍晋三(第2次、2012年-2020年)

選出日: 2012年9月
日経平均株価の動き:
アベノミクスによる「3本の矢」政策が打ち出され、市場は強く反応。選出前は約9,000円でしたが、12月には10,000円を突破。その後も株価は上昇基調を続け、アベノミクス相場を築きました。


菅義偉(2020年-2021年)

選出日: 2020年9月
日経平均株価の動き:
コロナ禍で不透明感が強まる中、選出前は約23,500円。改革期待で株価は上昇し、30,000円近くに到達。しかし、感染拡大や対策難航により翌年は下落傾向へ。


岸田文雄(2021年-2024年)

選出日: 2021年10月
日経平均株価の動き:
「新しい資本主義」への注目はあったものの具体性に欠け、市場は不安定。選出前の約30,000円から、選出後には28,000円台に下落。投資家からは慎重な見方が広がりました。


石破茂(2024年9月〜現在)

選出日: 2024年9月
日経平均株価の動き:
岸田文雄首相の任期途中の辞任を受け、石破茂氏が新総裁に選出。党内力学から「想定外」とされた勝利は、市場にサプライズとして受け止められました。

辞任報道直前は約39,000円台でしたが、総裁選結果を受けて翌営業日には一時38,000円割れ(いわゆる「石破ショック」)。

市場関係者は、石破氏の安全保障・地方再生重視を評価する一方、財政・金融政策の不透明さをリスク要因に挙げています。防衛関連株・地方関連株が上昇した一方で、金融株やハイテク株は売られるなど、セクターごとに明暗が分かれる展開となりました。

直近9回の総裁選翌日の終値|プラス:6回 / マイナス:3回

直近は3連続で総裁選翌日はマイナスに振れています。

総裁選前後の日経平均株価終値
※総裁選当日が株式市場が休みの場合は翌日の終値を緑で塗りつぶしてます


総裁選後の株価動向と今後の予測

新総裁誕生後の市場の反応

総裁選後の株価動向は、新総裁の政策に対する市場の信頼感に大きく左右されます。特に、就任直後にどれだけ具体的な政策を示せるかが市場の注目点となります。

直近では、2024年9月に誕生した石破茂総裁のケースが象徴的です。岸田文雄前首相の辞任を受けて誕生した新体制は、想定外の人事として市場にサプライズを与えました。辞任報道直前は日経平均株価が約39,000円台だったものの、総裁就任直後は一時38,000円割れまで急落(「石破ショック」)しました。

市場は、石破氏が強調する安全保障・地方再生への注力を評価する一方、財政・金融政策の方向性が見えにくいことを不安視。防衛関連株や地方再生関連株は上昇した一方、金融株・ハイテク株は売られるなど、セクターごとに明暗が分かれる展開となりました。


次回の総裁選への期待

次回の総裁選でも、市場は候補者の政策スタンスを注視します。特に以下の要因が焦点となります。

  • インフレ問題:CPIの動向やエネルギー価格次第で、金融政策対応が市場の評価を左右
  • 財政規律 vs 成長投資:増税・財政再建を重視するか、積極的な財政出動を行うか
  • 安全保障・エネルギー政策:防衛費増額、再生可能エネルギー推進、原発政策などの方向性

誰が次期総裁に選ばれるかによって、日本株市場の注目セクターや為替相場に大きな影響が出ると予想されます。


まとめ

自民党総裁選は、日本株式市場にとって最も重要な政治イベントの一つです。選出日前後の株価変動はもちろん、新総裁が示す政策ビジョンの明確さによって、投資家心理は大きく変わります。

  • 石破茂総裁の就任時は「石破ショック」で株価が急落
  • その後、防衛・地方関連株に資金が流入し、セクターごとに温度差が鮮明に
  • 今後も「政策期待」と「不透明感」のせめぎ合いが、市場を動かす最大の要因となる

投資家は、過去の総裁選の値動きを参考にしつつ、次回総裁選での政策シナリオを見極め、柔軟な投資戦略を立てることが求められます。

自民党総裁選(10月4日)の注目点と日本株市場への示唆
2025年10月4日、自民党総裁選がフルスペック型で実施。過去の方式との違い、株価の反応事例、主要候補ごとの市場シナリオをわかりやすく解説します。

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