令和7年12月 月例経済報告|景気・物価・雇用・市場動向をわかりやすく解説

指標記事

政府(内閣府)が公表する「月例経済報告」を、投資初心者〜中級者向けにやさしく整理します。
「ニュースを理解して投資に活かす」ために、今月の景気判断/物価/雇用/企業・外需をひとまとめにしました。

※一次情報(内閣府PDF):
2025年12月 月例経済報告(概要PDF)
月例経済報告関係閣僚会議資料(PDF)
日銀関連資料(PDF)
主要指標(PDF)

要約

政府の月例経済報告(2025年12月)は、景気判断を「一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している」で据え置き。個人消費は持ち直し雇用は緩やかに持ち直しの一方、輸出は弱含み。物価はコアCPIが3%前後で粘着し、家計の「実感」とのギャップが焦点です。さらに、日銀は政策金利を0.75%へ引き上げ、金利環境の変化も意識したい局面です。

1. 景気の現状と判断のポイント

要点:景気判断は「緩やかな回復」を維持。ただし「足踏み」「弱含み」など、ところどころに慎重な表現もあります。

背景・経緯:
月例経済報告の“基調判断”は、景気の大枠を示す政府の公式コメントです。今月は、家計や雇用に「持ち直し」の文脈がある一方で、外需(輸出)や生産に弱さが残る点がにじみます。
とくに、物価が高止まりする局面では「名目賃金が上がっても、生活が楽になった実感が持ちにくい」ことが起きやすく、ここが投資・家計の両方で重要な論点になります。

学生
学生

「緩やかに回復」って毎月見ますけど、結局いまは良いんですか?悪いんですか?

ジャーナリスト
ジャーナリスト

“全体は回復”だけど、外需(輸出)や生産は弱さが残る、というのが今月の温度感だよ。
家計は物価高の影響を受けやすいから、消費がどこまで続くかが次の焦点になりやすいね。

2. 個人消費と家計の体感(物価とのセットで読む)

要点:個人消費は「持ち直しの動き」。ただし、物価はコアCPIで3%前後と粘着し、家計の購買力には注意が必要です。

背景・経緯:
月例では、消費は「持ち直し」とされる一方で、物価上昇が続く局面では「買う量を減らす」「より安い商品へ切り替える」といった行動が増えがちです。
投資目線では、値上げをしても売れやすい(価格転嫁・ブランド力)企業と、値上げが難しい企業で差が出やすい環境でもあります。

3. 企業・雇用・外需(輸出入)のポイント

要点:
・設備投資:持ち直しの動き
・雇用:緩やかに持ち直し
・輸出:弱含み(=外需はやや弱い)

背景・経緯:
企業部門は、設備投資や企業収益が底堅いとき、雇用にも追い風になりやすいです。一方で、輸出が弱い局面では、外需の比率が高い業種ほど景況感がぶれやすくなります。
家計側のポイントは、「雇用は悪くないのに、物価が高いので生活は楽になりにくい」という構図。ここが、消費の腰折れリスクにつながるため、今後の確認ポイントになります。

4. 物価(CPI・企業物価)と“生活への影響”

要点:消費者物価は、コアCPIで3%前後。企業物価も上昇局面があり、家計に“遅れて”影響が出る可能性があります。

背景・経緯:
物価は「下がる」より「上がる」ほうが生活に効きやすい指標です。たとえば企業側でコスト増が続くと、時間差で小売価格・サービス価格に転嫁されやすく、家計の負担感が残ります。
ここで重要なのが賃金(名目)と物価のバランス。名目賃金が伸びても、物価のほうが強ければ“実質”の余裕は増えにくくなります。

5. 金融政策(政府・日銀)と市場への見え方

要点:日銀は政策金利を0.75%へ。金利のある世界では、住宅ローン・預金金利・企業の資金調達コストがじわっと効いてきます。

背景・経緯:
金利引き上げは、短期的には「景気のブレーキ」として意識されやすい一方、長期的には「物価を落ち着かせる」方向の政策でもあります。
投資目線では、金利上昇局面で相対的に見え方が変わりやすいのが、金融(銀行・保険)不動産高PERの成長株など。家計では、ローン金利や保険商品の利回りなど、身近な変化が出やすい点です。

6. 投資家・家計が注目すべきポイント(初心者〜中級者向け)

要点:「回復基調」でも、外需と物価が揺れやすい局面。投資は“全体買い”より選別がしやすい地合いです。

  • 短期の注目:輸出・為替の材料(外需が弱い局面は、関連ニュースに反応しやすい)
  • 中期の注目:物価の粘着と、家計の購買力(実感)の改善度合い
  • 長期の注目:金利環境の変化(0.75%)で評価が変わるセクター(金融/不動産/成長株)

7. 用語解説(最後にまとめてチェック)

用語意味・ポイント(初心者向け)
月例経済報告内閣府が毎月まとめる「日本経済の公式レビュー」。景気判断の“言い回し”の変化がヒントになります。
基調判断景気の大枠を一文で示す表現。「回復」「足踏み」などの言葉の違いに注目。
コアCPI生鮮食品を除く消費者物価指数。物価のトレンド把握の基本指標です。
輸出が弱含み「横ばい〜弱い」ニュアンス。外需産業(自動車・機械など)が敏感に反応しやすくなります。
政策金利日銀が誘導する短期金利。家計(ローン)・企業(資金調達)・市場(株/債券評価)に影響します。

8. まとめ

  • 景気判断は「一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復」を維持
  • 個人消費・雇用は持ち直しの一方、輸出は弱含みで外需は慎重
  • 物価は3%前後で粘着し、家計の体感(実質の余裕)が焦点
  • 日銀は政策金利を0.75%へ。金利環境の変化で“見え方が変わる”セクターに注意

参考:内閣府「2025年12月 月例経済報告(PDF)

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