スマートフォンで行政手続きが完結する。 そんな社会を実現するための要となるのが「デジタル大臣」です。
行政の効率化と国民の利便性向上を担い、同時にサイバー攻撃から国を守る最前線にも立っています。
今回は、高市内閣におけるデジタル大臣の役割と、その重要性をやさしく解説します。
デジタル大臣の基本任務
デジタル大臣は、2021年に発足したデジタル庁を統括するポジションです。 国の行政システムを“紙からデータへ”転換する、いわば「行政DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の旗振り役。
- ① 行政の効率化: 手続きのオンライン化・ワンストップ化
- ② マイナンバー制度の推進: 行政情報の連携と利便性向上
- ③ サイバー防衛: 政府機関・インフラへのサイバー攻撃対策
- ④ データ活用政策: AI・クラウド・ビッグデータの活用促進

行政DXって、結局どんなことをしているんですか?

たとえば「転居」「保険証」「確定申告」といった手続きを、
すべてスマホで完結させる取り組みですね。
役所を回らずに済む仕組みを作るのが、デジタル庁の使命です。
つまりデジタル大臣は、国民の“手間を減らす改革者”とも言えます。
マイナンバーと国民生活のデジタル化
マイナンバー制度は、行政デジタル化の基盤です。 医療・年金・税務などの情報を1つの番号で管理し、 手続きの重複をなくすことで行政コストを削減します。
一方で、情報流出やシステムトラブルなどの懸念も指摘されています。 そのためデジタル大臣は、利便性と安全性の両立を常に求められる難しい立場です。

便利にするほど、セキュリティが大事になるんですね。

その通り。デジタル化は「便利」と「リスク」が表裏一体なんです。
だからこそ、サイバー防衛の視点も欠かせません。
サイバー防衛という“もう一つの戦場”
デジタル庁は行政だけでなく、国家のサイバー防衛ラインにも関わります。 近年では、政府機関や自治体を狙うサイバー攻撃が増加。 情報漏えいだけでなく、電力・通信など社会インフラにも影響が及ぶケースが出ています。
そのためデジタル大臣は、内閣官房や防衛省と連携しながら、 「サイバー防衛体制の強化」を統括する重要な役割を担います。
行政DXとサイバー防衛――一見別分野に見えますが、 「国を動かすシステムを守る」という点で同じ軸上にあるのです。
高市内閣のデジタル戦略の方向性
高市内閣では、デジタル大臣に牧島かれん氏が再登板。 前回の在任時にデジタル庁の立ち上げを経験しており、 行政DXの推進とサイバー対策の両輪で実務力が評価されています。
特に今後は、「AIの活用」と「地方のデジタル格差解消」がテーマ。 “誰一人取り残さないデジタル社会”の実現が掲げられています。
まとめ:デジタル大臣は「未来の行政」をつくる人
- 行政DXの旗振り役として、国民の手続きを簡素化
- マイナンバー制度を中心に、利便性と安全性を両立
- サイバー防衛を含む“国のデジタル基盤”を守る要職
デジタル化は、単なるIT化ではなく「新しい行政の形」です。 高市内閣のデジタル政策がどこまで進むか――今後の注目ポイントの一つと言えるでしょう。
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テーマ: 防衛大臣とは? 国を守る“現場の司令塔”の役割
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この記事は「高市内閣を知る」シリーズ第4回です。
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